俳句とコンクール

 俳句のコンクールには、大きく分けて二つある。
 一つは、30句、50句とまとめて投稿するタイプのコンクールである。例えば角川俳句賞のように権威があり、このコンクールで大賞を取れば、歌壇にも認められ、プロへの一歩を歩むことができるであろう。小説の芥川賞のようなものである。賞金もなかなかよい。また結社のなかにもコンクールはあり、これも30句程度投稿する必要があり、これで一等賞を取るとその結社の中では認められ、結社における地位も高くなるであろう。しかし賞金は低い傾向にある。結社にはそれほどお金はないのである。
もう一つは、1句程度提出し、1句で大賞を決めるコンクールである。例えば毎日俳句大賞などがあるが、これらのコンクールは新人を発掘するというよりもお祭り傾向の強いコンクールである。これで大賞を取ったからといって、プロへの道が開かれているということはない。賞金がなかなかいいので、賞金目当てで投稿する方も結構いるであろう。
私は俳句のコンクールにほとんど投稿したことはないのであるが、角川俳句賞を取りたいと思うことはある。しかし実力がないので、投稿することはないであろう。俳句作りよりも俳論の方が好きであり、楽しいのである。これが一番である。コンクールなどと考えずに気楽に俳句を作りたいものである。

                                                 2007.8.14