台所俳句

 最初この言葉を聞いた時、家庭の主婦を少し侮蔑した言葉ではないかと思った。つまり家庭の主婦は台所という狭い空間で、料理の材料などを季語としてちまちまとせせこましい俳句を作っているという意味ではないかと思ったのである。
 だが、これがなかなかいい俳句があるのである。食材としての季語が美味しさとともに迫ってくるのである。それに実際に行っている行為であるので、真実俳句であり、説得力があるのである。それに、あの狭い空間から大量の俳句が生み出されるということは、すごいことではあるまいか。
しかし、私には台所俳句が作れない。なぜなら台所に立たないからである。料理を作ってもインスタントラーメンである。季語がないのである。しかし今度台所俳句を作ってみようと思うのである。食材を買ってきて、台所に立ち、実際に料理作りをしてからである。

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