だめという批評
俳句の先生の中には、弟子の句を「だめだね」の一言で批評してしまう方が結構いるのである。上級者ならば、それでよいと思うのである。「だめだね」の言葉の中には、
「あなたの俳句は私の心に響いてこない。感動がないな。」
ということである。上級者はそれでいろいろとまた考えるのである。
しかし、初心者及び初級者の場合、考える糸口を与えるべきであろう。やはりどんな処がよくないのかを指摘すべきである。「だめだね」では何も分からないであろう。先生の中には初心者も上級者も同じように扱う方が多く、平等のようで平等ではないと思うのである。
また教育者上がりの先生は、丁寧すぎる指導をしてしまう方が多いが、それも良し悪しである。相手の技量に応じて適切に指導すべきであろう。しかし、「余計なことを考える必要なし。自分で努力せよ」という指導方針も捨てがたいものがある。私はこの方が好きである。
2007.10.6