英訳付き俳句

俳句は一行で表現されている。たとえば、

降る雪や明治は遠くなりにけり  中村草田男

「や」が切れ字であるので、ここで一泊切れているのである。よって、

降る雪や
明治は遠くなりにけり

 と分かりやすく分けて表現してよう。さて、この句をさらに分かりやすくるために句読点を入れてみよう。

降る雪や、
明治は遠くなりにけり。

 小中学生にとっては、この方がずっと分かりやすいであろう。だが、今までこのように俳句を表現してこなかったのである。それは何故であろうか。
 それは、句読点は明治以降の文章表現であるので、それ以前使用されないのはあたりまえのことである。分かち書きについてであるが、恐らく俳句は短く、二行書きにするまでもないということてあろう。それに、俳句よりも長い親戚筋の和歌も一行書きである。俳句が一行であることは、当然といえば当然であった。
しかし、日本語を学ぶ外国人にとっては、このように表現する方がずっと分かりやすいであろう。また、英語などに翻訳しやすいであろう。俳句を世界に通用する短詩にしたいならば、この方がいいのである。また縦書きよりも横書きの方がさらに望ましいであろう。外国人は縦書きに慣れていないのである。
 さらに、外国人に読んでもらいたいならば、俳句に英語訳などを記載するのである。そうすれば自分の俳句を外国人にも読んでもらえるであろう。英語訳の付いた句集など、なかなかかっこいいであろう。今まで見たことも読んだこともないのである。目立つであろう。新しい句集の誕生である。しかし、英語力がなれけば話にはならない話ではあるが・・・・・・。

                                          2010.1.2