ファンの存在
一流といわれる俳人には、必ず熱狂的ファンがいるのである。そのファンも俳人である場合が多く、その俳人が主宰する結社に入り、先生と親しくなりたいと考えているのである。特に女性にその傾向が強いように感じられるのである。先生の句会には必ず出席し、俳句作りよりも先生に会えることが嬉しいのである。自分の句が先生に選ばれたりすれば、とても嬉しい限りである。
さて、俳人はファンができて一人前という考え方もある。これほどの熱狂的ファンでなくても、「あの方の俳句を毎号楽しみにしている」という話はよく聞くのである。そのようになれば大したものだと思う。ファンがいるということは、個性があり、実力があるということである。俳人も人気商売といったら語弊があるかも知れないが、決して人気というものを無視してはいけないのである。
さて、私は自慢ではないが、あの方の俳句を楽しみにしている、といわれたことはないのである。うーん、残念であるが、実力がないということである。「俳句がだめなら、短歌、いや小説で勝負」などと、馬鹿なことをいい出しそうだからである。一つのことを真剣に取り組むことが大切なのである。その方が大成する確率が高まるのである。
2008.1.4