俳句生活
一日中、俳句のことばかり考え、窓の景色を見ても俳句、散歩していても俳句、洗い物や食事をしても俳句、などとすべての行動を俳句作りに結び付けてしまうのである。生活そのものが俳句と深く結びつき、まさしく俳句生活である。だが、こんなことのできる人間は相当の暇人か専門俳人である。専門俳人はそれが仕事であるから何の問題もない。だが自分の仕事をしながら俳句のことばかり考えているようなことでは、仕事でミスを犯すこともあり、周囲にとってはとても迷惑であろう。
「俳句生活」は引退した人か専門俳人、暇人、フリーター、主婦、学生、変人などしかやってはいけないのである。だが「俳句生活」はとても魅力な生活である。何といっても生活そのものに生き甲斐が生まれ、創作の苦しみは多少あるかもしれないが、毎日毎日が楽しいであろう。私もやってみたいと思うのである。でもやらないのである。周囲に分からないようにやっても無理である。「もっと真剣に仕事をやってもらいたい」などと指摘されるのがおちであろう。
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