季語の中の季語

 俳論227番を書きながら気がついたのであるが、正月のように季語の中には季語を含む大きな季語が存在しているのである。他には春、夏、秋、冬などが考えられる。これは歳時記の分類項目ではないかと言う方もあろうが、「雪」などのような季語もある。吹雪、粉雪、ぼた雪、細雪、雪達磨などを包括しているであろう。他にも月や虫、桜、雁、氷などいくつも考えられる。
つまり季語はクリスマスツリーようにそれぞれ春などの季語を一つの頂点として下に広がっているということである。そして最も頂点にあるものは「季語」という言葉そのものである。その下に「春・夏・秋・冬・新年」が続き、冬の下に雪や氷などが続き、その下には吹雪や氷柱などが続くということである。下にいくほど具体的な季語であり、伴ってその俳句も具体的になってくると思われる。

                                                 2008.12.21