好きな季節

  一年間に詠んだ自分の俳句を季節ごとに分類したのである。すると、意外な結果が出た。新年は冬の中に入れて分類したが、夏の季語が約3.5割を占め、次に冬(新年を含む)が約2.7割、続いて秋が約2.3割、春が約1.5割であった。
 私はどうも夏の季節が俳句の上では好きなようである。分類するまでそのことに気づかなかったのである。だいたい同じ程度、それぞれの季節を詠んでいるのだろうと思っていたのである。
 私のいちばん好きな季節は秋である。特に紅葉の山々の美しさがとても好きである。それなのに紅葉をほとんど詠んでいないのである。これはどうしたことだろう。自分の好みと句の量とが一致しないのである。好きな季節だから詠みやすいということではないようである。夏は暑く、どちらかといえば好きとは言えないのである。しかし、夏の句は多いのである。何故であろう。私にとって夏の句は好き嫌いに関わらず詠みやすいということである。他の俳人も同じ傾向が見られるのであろうか。句が夏に偏るという話しはあまり聞かないのである。恐らく私の個人的傾向なのであろう。それぞれの俳人にも好みの季節はあるのだろう。そしてそれは季節よりも季語に関係しているのかも知れないのである。またそれを次に分析してみたい。

                                           2008.1.12