俳句のマンネリ化

   
 長く俳句を作っていると、マンネリ化してしまい、同じような俳句しか作れなくなることがある。才能がないのかと嘆く方やそれがきっかけでやめてしまう方もいる。せっかくの良い趣味をやめてしまうのは、もったいないことである。マンネリ化を抜け出すいくつかの方法が考えられる。


1 今まで使用したことのない季語で句を作る。
 マンネリ化している場合は、季語もマンネリ化している場合が多い。気づかないうちに同じような使いやすい季語を使用しているのである。まったく新しい季語を使ってみよう。きっと新しい雰囲気の句ができるであろう。

2 新しい場所に吟行に出かける
 新しい場所に出かけると気分も新しく感じられるであろう。旅に出かけて句を作るのも良いであろう。きっとすばらしい句ができるであろう。俳句はお金のかからない趣味であるが、時にはお金を使うことも大切である。

3 句の傾向を試しに変えてみる。
 写実派ならば、心象の句を作ったりしてみるのである。違和感はあるが、自分でも知らなかった新しい感覚が発見されるかも知れないのである。マンネリ化は表面的には解消するであろう。

4 マンネリ化を無視して作り続ける。
 マンネリ化は停滞であり、意欲が減少しているということなのである。であるから、無理してでも作り続けるのである。たとえば1日30句ぐらい作ってみてはどうであろう。一生懸命作り続けると新しい発見があり、新しい句ができることがある。そのうちマンネリ化を忘れてしまうかも知れないのである。

5 しばらく俳句作りをやめてみる。
 俳句作りに疲れているということも考えられるので、俳句からしばらく遠ざかってみるのもよいであろう。しかし遠ざかり過ぎて俳句をやめてしまうことがないようにしよう。

6 俳句の本を読む。
 句作をやめて、俳句の本をたくさん読むのも良い解決方法である。俳句の作り方を一から学び直すと、マンネリ化から脱出する方法が身つかるかも知れないのである。

7 名句をたくさん覚える。
 名句をたくさん覚えるのは、俳句の基礎基本である。これを忘れて句作にふけっている方が多い、基礎基本に戻り、名句をたくさん覚えよう。漢方薬のようにじわじわ効果が発揮されるであろう。

8 マンネリ化を受け入れる。
 現実を素直に受け入れて、俳句を楽しむのである。そのうち、あきらめもでてくるであろう。あきらめること、忘れることは、健康にも良いのである。