名句と秀句の違い

 句ができた時、「名句ができた!」という方は少ないであろう。名句は本人が決めるといよりも人が決めるのである。秀句はどうであろう。句ができた時、「秀句ができたな」と呟く人は多いであろう。でも、秀句であるかどうかも人が決めるのである。名句も秀句もその価値は、作った人以外の人が決めるのである。
 だが名句の場合、現在の人が決めるのではなく、時間の流れにも耐えるだけの価値がないといけないであろう。つまり過去から現在までの人々から認められなければ名句とはいえないであろう。秀句の場合、周囲の人々、結社の人々、あるいはその時代の人々が認めればそれで秀句と呼ばれるだけの価値はあろう。
つまり、秀句の中から名句が生まれるということである。名句は一人の専門俳人が一生に三つでも出来れば凄いことだと思うのである。素人からは間違っても名句はできないということである。名句の水準は高くなければならない。低いと、他の文学の人たちから第二芸術などと悪口をいわれてしまうからである。

                                       2007.8.19