パロディ俳句


 パロディ俳句というものを思いついたのである。このパロディ俳句は川柳とは異なるものであり、名句を元とするのである。それをパロディ化するのである。

母の日や大きな星がやや下位に   中村草田男

この句を作り替えてみよう。

父の日や大きな星がやや下位に   パロディ俳句


 たったこれだけである。母と父とを入れ替えただけである。どうであろう。意味は全然異なってくるのである。笑えるであろうか。笑えればパロディ成功である。笑えないって! それではこれはどうであろう。 


やれ打つな蠅が手をすり足をすり     小林一茶


やれ打つな教師が手をすり足をすり    パロディ俳句

 これも一カ所書き換えただけのことである。しかし、今度は私が笑えないのである。やりすぎると嫌みである。パロディ俳句は面白いが、やりすぎてはいけないのである。よって、パロディ俳句は引っ込めるのである。

                                               2008.1.13