思想を盛り込んだ俳句
俳句という小さな定型詩に思想という大きなものを含めることははなはだ難しいという。たしかにそうであろう。しかし、全く無理ということでもあるまい。努力すれば思想の断片ぐらいは盛り込むことができるであろう。
実践する価値はある。
マルクスは散文詩なり昼寝覚 孝治
革命はバルコニーより始まれり 孝治
お花見や組合員は輪を作り 孝治
思想を意識して作ってみた。思想が入っているであろうか。そうではあるまい。感想か思想のまぼろし程度しか盛り込まれていないように思う。どうも季語と思想とを結びつけることにポイントがあるようである。ここがうまく表現できればそれらしい句ができるように思う。しかし、基本的に思想を盛り込むには俳句の器が小さすぎる。無理に入れようとすれば思想が溢れてしまうであろう。それでもよいというならば、試みる価値はあるであろう。しかし深入りしない方がよさそうである。真に思想の句を詠める人は、真に才能のある俳人であろう。
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