若者を増やす方法

 俳句は老人の文学といわれて久しい。若者が俳句を全くやらないのである。若者が俳句のことを知らないかといえば、そうではないのである。義務教育の国語の学習において俳句は教えられており、松尾芭蕉や与謝蕪村、小林一茶、正岡子規、高浜虚子、河東碧梧桐など、まともな学生なら知っているのである。名句と呼ばれている句も聞けば思い出すであろう。また教師の指示により、俳句を学習の一環として作ってもいる筈である。それでも若者は俳句をやろうとはしないのである。
 何故であろう。単純にいえば俳句は若者に魅力がないからであろう。若者は愛恋に強く興味をもっているが、恋句なんてほとんど聞いたこともないし、仮にあるとしても電子メールの短文には敵わないのである。また、旧仮名遣いであり、若者は見るのも嫌であろう。また「なりけり」などと古語でいわれても困るのである。
 若者に魅力的なものにするには、このようにしては如何であろう。

 ○旧仮名遣いをやめる。
 ○口語体を認める。
 ○若者の使用する言葉を季語として積極的に取り入れる。
  ・パソコン、電子メール、同性愛などである。全部夏でよいであろう。
 ○恋愛句を作らせる。
  ・恋愛句コンクールなどを実施する。
 ○コンクールで高額の賞金を出す。
  ・お金でつるという発想は今ひとつであるが、若者はお金がないのである。
 ○若者に特典を与える。
  ・雑誌等を安く購入できるとかである。
 ○少しぐらい品がなくても俳句として認める。
  ・若者に品格を求めてはいけない。品格は人生経験を積み、少しずつ身に付くものである。
 ○指導する際には、優しく丁寧に行う。
  ・今の若者は少し厳しくされるだけで、やめてしまうのである。情けない話であるがそれが実態である。


 基本的に若者を優遇するということである。それでもなかなか俳句の世界には入ってこないのが現状である。

                                       2007.8.13