「良寛神社」建設計画書(案)


1 目的

  日本には 八百万の神々がおられ、良寛様の遺徳からしてその一柱に加えることは必 然であり、「良寛様」を御祭神・良寛様命
  (りょうかんさまのみこと)として仰ぎ、その遺徳を偲び、教えや思想を人々に伝え、「良寛様」の愛の心を世の中にあまねく知らし
  めることをねらいとする。

2 教義

  ○良寛様は日本の心であって、崇高なる精神を一人一人が真摯に学ぶことを基本とする。
  ○良寛様の恵みと祖先の恩とに深く感謝し、愛と誠の心で祭祀を行う。
  ○良寛様の精神を尊重し、他者を尊び、人助けを実践し、国の隆盛を祈る。

3 宗教法人「良寛神社」

   宗教法人法に則り、宗教法人「良寛神社」を設立する。

4 発起人

   (未定)

5 祭礼日 

    歳旦祭(1月1日)     児童祭(5月5日)    月の兎祭(9月15日)
    良寛様生誕祭(10月2日) 神嘗祭(11月23日) 大祓(12月31日)

    月次祭・・・・ 月ごとの3日に行われるお祭りで、国の繁栄、良寛様崇敬者の安寧 を祈るお祭り。小祭にあたる。

6 御神体

   50センチほどの良寛様をかたどった木彫りの像とする。良寛様を敬愛する著名な 彫刻家から制作してもらう。

7 良寛様敬慕者を募る

 ○靖国神社が戦死した軍人を祭るように、良寛神社は良寛様敬慕者も奉ることとする。 
  良寛神社において、敬慕者は亡くなってからも良寛様と良寛神社で楽しく語らうことができるのである。
 ○木簡の表に敬慕者の名前を裏に死亡した年月日を記入し、それを本殿に奉納する。
 ○良寛敬慕者は本人の自己申告とする。手数料お一人五千円とする。
    (それ以降何回忌を行うから金銭が必要などとということはない。)

8 神聖な動物

  良寛様は「月の兎」という名歌を詠んでおり、兎を神聖な動物とする。この兎を良寛様の使いとして奉る。「阿吽の兎」とする。

9 神聖な果物

   良寛様は、石榴が大好きであり、境内に石榴の木を植える。その神聖な石榴を食べると長生きができる。

10 供物

   お米 御神酒 石榴 羊羹 金平糖 栗飴 羊羹 干菓子 落雁 豆腐 百合  なんばん 唐辛子その他季節の野菜

11 御利益

  (1)書道が上手くなる。
   良寛様は書聖と崇められていたので、最も御利益が期待できる。
  (2)学問が進む。
   良寛様は曹洞宗の坊様であったが、その他多くの宗派の教えを極め、一つの宗教には納まる方ではなく、広く学問
   を学ぶ方である。学問が進めば、受験にも合格できるものである。
  (3)詩歌及び芸が上手くなる。
   良寛様は詩歌、特に和歌においては秀でた方であり、詩歌だけでなく、芸の道への御利益が期待できる。
  (4)愛が成就する。
   良寛様は愛語を語り、多くの人々に人間愛の大切さを広めた方であり、恋愛だけでなく、家族愛にも御利益が期待できる。
  (5)健康安全に過ごせる。
   良寛様は粗食を好み、またあの時代において長生きをした方であり、良寛様のような生き方をすれば長生きできることが
   期待できる。

12 建設場所

    新潟県加茂市

13 敷地面積

  500坪以上
  ※後に施設が大きくなることを予想して、できるだけ大きめに予定する。

14 必要物件

   拝殿(平屋10坪) 本殿(平屋5坪) 鳥居(朱塗・神明鳥居) 手水舎(てみずや) 阿吽の狛兎一対(兎は良寛神社の神の使い) 地蔵堂 
   社務所(平屋10坪)歌碑一基  詩碑一基 御神灯(石灯籠一対)  賽銭箱 宮額   欅の木  榊の木  椿の木 石榴の木 
   ※地蔵堂とは、良寛様の弟子の遍澄さんを祭るお堂である。

15 神紋 

  橘屋山本家の橘の紋とする。
  これはお賽銭箱や提灯などにつけるものとする。
  

16  神殿等の建物

  (1)平入本殿(神明造り)
   神霊を宿した神体を安置する社殿のことであり、神殿(しんでん)ともいう。拝殿より小さく造る。この本殿に良寛様を祀る。
   なお、平入とは、屋根の長辺側(または屋根の棟と平行な面)に入り口がある様式のことである。
  (2)平入拝殿(神明造り)
   拝殿は、本殿の前にあり、参拝者が拝礼する建物。形式によって横拝殿、縦拝殿、 割拝殿に分けられ、一般に昇殿参拝
   (しょうでんさんぱい)とは拝殿に昇って参拝する事をいう。良寛神社は、平入拝殿とする。棟が横に通っているものである。
   最も一般的な様式といえる。着座する人々が本殿に対面するようになる。
  (3)社務所
   神社の事務を行ったり、神事を行う為の会議を開いたりする所として、神殿の脇に建設する。社務所だけでなく神社は、宮
   司が管理する。
  (4)手水舎 (てみずや)
   境内にある手水を取る(心身を清める)ための場所。上古には清流などで心身を清め、禊をしてから参拝をする。
  (5)歌碑
   次の歌とする。
   淡雪の中に顕ちたる三千大千世界(みちおほち)またその中に沫雪ぞ降る
  (6)詩碑
    漢詩は、良寛様の墓石に彫り込まれた次の「落髪僧伽」の詩とする。

    落髪為僧伽
    乞食聊養素
    自見已若此
    如何不省悟
    我見出家児
    昼夜浪喚呼
    祗為口腹故
    一生外辺騖
    白衣無道心
    尚是為可恕
    出家無道心
    如之何其汚
    髪断三界愛
    衣破有相句
    棄恩入無為
    是非等閑作
    我見彼朝野
    士女各有作
    不織何以衣
    不耕何以哺
    今弥仏弟子
    無行復無悟
    徒費檀越施
    三業不相顧
    聚首打大話
    因循度旦暮
    外面逞殊勝
    迷他田野嫗
    謂言好箇手
    叮嗟何日寤
    縦入乳虎隊
    勿践名利路
    名利纔入心
    海水亦難澍
    阿爺自度爾
    不為衣食故
    阿母撫爾頭
    親族遠送路
    音容従茲隔
    暁夜何所作
    焼香請仏神
    永願道心固
    似爾今日作
    豈得不抵捂
    三界如火宅
    人命似朝露
    好時常易失
    正法亦難遇
    宣著精彩好
    毋待換手呼
    今我苦口説
    竟非好心作
    自今熟思量
    可改汝其度
    勉哉後世子
    莫自遺懼怖

落髪(らくはつ)して 僧伽(そうぎや)と為(な)り
食を乞ふて 聊(いささ)か素を養ふ
自ら見ること已(すで)に此(か)くの若(ごと)し
如何(いかん)ぞ 省悟せざらん
我 出家の児(じ)を見るに
昼夜(ちゆうや)浪(みだ)りに 喚呼(かんこ)す
祗(ただ) 口腹の為の故に
一生外辺(がいへん)を騖(は)す
白衣(びやくえ)の道心無きは
尚是れ 恕(じよ)を可と為さん
出家の道心無きは
之(これ)其(そ)の汚(けが)れを如何せん
髪(はつ)は三界(さんがい)の愛を断ち
衣(い)は有相(うそう)の句を破る
恩を棄てて 無為に入るは
是れ 等閑の作(しはざ)に非(あら)ず
我 彼の朝野を見るに
士女(しじよ) 各(おのおの)作(な)す有り
織(お)らずんば 何を以てか衣(き)
耕さずんば 何を以てか哺(くら)はん
今 仏(ぶつ)弟子と弥して
行も無く 復悟(また)も無く
徒(いたずら)に檀越(だんおつ)の施(せ)を費(ついや)して
三業(さんごう) 相顧(あいかえり)みず
首(こうべ)を聚(あつ)めて 大話を打ち
因循(いんじゆん) 旦暮(たんぼ)を度(わた)る
外面(がいめん)は殊勝を逞(たくま)しうして
他の田野(でんや)の嫗(をうな)を迷はす
謂(い)ふ 言(われ)好箇手(こうこしゆ)なりと
叮嗟(ああ) 何(いづ)れの日か寤(さ)めん
縦(たと)ひ 乳虎(にゆうこ)の隊(むれ)に入るとも
名利(みようり)の路を践(ふ)むこと勿れ
名利纔(わづ)かに 心に入らば
海水も亦 澍(そそ)ぎ難し
阿爺(あや) 自ら爾(なんじ)を度(ど)せしは
衣食(えじき)の為の故ならず
阿母 爾(なんじ)の頭を撫で
親族遠く 路を送る
音容 茲(これ)より隔たる
暁夜(ぎようや) 何の作す所ぞ
香を焼(た)いて 仏神に請ひ
永く道心の固きを願へり
爾(なんじ)が今日の作に似なば
豈(あに) 抵捂せざるを得んや
三界は火宅の如く
人命は朝露に似たり
好時は常に失ひ易く
正法も亦 遇ひ難し
宣しく精彩を著(つ)けて好かるべく
手を換へて呼ぶを待つこと毋(なか)れ
今 我苦口に説くも
竟(つひ)に好心の作に非ず
今(いま)自(よ)り熟(つらつ)ら 思量して
汝が其の度を改むべし
勉めよや 後世の子(し)
自ら懼怖(くふ)を遺す莫(なか)れ

17 良寛様の戒語

  良寛様は多くの戒語を残しており、以下はそれらをまとめたものである。このことを氏子はしっかりと守って生活すべきである。

  ○よく考え、ものを語ること。
  ○くどくどとものを言わぬこと。
  ○ゆっくりと語ること。
  ○子どもを傷つけることは言わぬこと。
  ○自慢話はせぬこと。
  ○意地を通さぬこと。
  ○約束は守ること。
  ○人を騙さぬこと。
  ○憎しみの心で人を叱らぬこと。
  ○悟りきった話はせぬこと。

18  良寛様の愛語

  愛語とは、赤ちゃんを慈しむように相手に対してやさしい言葉をかけることであり、良寛様はとても重要視していたことで
  ある。この愛語の精神をもち、日々を過ごすことが大切である。

  ○やさしい気持ちを持ち、それを相手に伝えましょう。
  ○相手が尊敬できる人ならば、ほめてあげましょう。尊敬できない人ならば、あわれみ深くしてあげましょう。
  ○向かい合って相手に愛語で話しかけましょう。
  ○その人がいない所でも相手の良い所をほめましょう。
  ○愛語の精神で世の中をより良くしましょう。

19  宮司

   宮司を一人置く。神主と兼ねることとする。

20 氏子

   良寛様愛好家で構成する。年会費三千円(神社維持費)を払えば、誰でも氏子になれる。氏子は祭礼に出たり、神社の
   整備等にあたる。ここで言う氏子は信者とほぼ同じ意味であり、良寛神社の近くに住む人だけでなく、どこに住んでいて
   も氏子となれるものである。

21 手水(てみず)

   参拝をする時は、身も心も清める必要があり、参拝前に手水舎(てみずや)で、 口をすすぎ、手をよく洗うことで、心身
   をよく清める。

22 拝礼の作法

    まず鳥居をくぐる前に、腰を十五度程度曲げて一礼をする。それから神殿に向かう。道の真ん中(正中)を避けて歩き、
   神前に近いところで、中央に立つ。拝殿前には、賽銭箱と紐のついた鈴がある。普通、賽銭を投げ入れて鈴を鳴らし
   てから、拝礼する。
 
 ○二拝二拍手一拝とする。
    神社に参拝する時の拝礼の作法は、「二拝二拍手一拝」である。二回礼をし、二回手を叩き、一回礼をするというこ
   とである。
 (1) 直立の姿勢から深々と90度に身体を折り、頭を下げる。これを二回行う。これが、二拝である。
 (2) 次に拍手をパンパンと二回打つ。このときの注意は、両手を胸の高さできちんと合わせ、右手を少し引いて拍手を打ち、
    再びきちんと合わせて願いを込る。これが、二拍手である。
 (3) 最後に、両手を下ろしてもう一回深々と90度に頭を下げる。これが一拝である。
   尚、神社を出る際、鳥居を出て、一礼する。これは拝礼ではなく、軽く会釈する程度でよい。

23 玉串拝礼

   神殿に、榊の枝に木綿(ゆう) と紙垂(しで)という紙を取り付けた玉串を供えることをいう。玉串(たまぐし)には、
   玉(魂)串(つなげる)という意味があり、紙垂は神  の衣を、榊は神の繁栄を表している。

24 玉串奉奠(たまぐしほうてん)

  神に恭順を示し神霊との魂のつながりを確認する儀式のことであり、祭日に実施する。

25 大麻 (おおぬさ)

  棒にたくさんの紙垂(しで)と麻ひもをつけた神具。神主が参拝者の罪や穢れを払うときに用いるものである。これを左右
  左と3回振ってお祓いをする。

26 神楽 (かぐら)

   神様を楽しませるものの意が転じて、神様にお聞かせする音楽や踊りなどを指すようになった。通常は伝統的な雅楽や
   舞などを奉納される。これは今後作成するものとする。

27 土器(かわらけ)

   神酒を注いで飲むための小さな焼き物の白い皿を指す。結婚式や参拝の際に御神酒を土器で頂く。

28 依代(よりしろ)

   神様が降臨する際に、よりどころとする目標物のこと。白い布であったり、山車であったり、銅像であったりする。

29 榊(さかき)

   聖域との境(さかい)に植える木で「さかき」と呼んでいる。良寛神社の一角に植えておく。

30 三方(さんぼう)

   神様に神饌をお供えする時などに使用する食器の一種である。3方向に象眼のある台 の上に隅切りの折敷を乗
   せたもの。台と折敷は本来別々となっているが、食器であるため、食べ物以外はのせない。

31 紙垂(しで)

   御幣(ごへい)ともいい、注連縄(しめなわ)や玉串、竹などにつける和紙でできた飾りのことである。

32 胡将(こしょう)

  拝殿で用いる折り畳み式の簡易椅子のことであり、将椅(しょうぎ)ともいう。

33 笏(しゃく)

   檜や一位、桐、象牙などで作られた板のこと。平安時代の貴族などが手に持っていたものである。

34 神饌(しんせん)

  神様へのお供え物のことである。本来はそのまま食べていただける食物や飲み物(お酒など)をさす。しかし、お金を神饌
  としてお供えすることも多くなった(神饌料)。
35 大角(だいかく)

  玉串料を乗せるために用いる用具のことである。「方八寸」あるいは単に八寸(はっすん)ともいう。大角より小さい方五寸のも
  のを中角(ちゅうかく)という。

36 幣帛(へいはく)

   一般的に大きな両垂れの紙垂のことを指すことが多い。玉串に付いた紙垂も幣帛の一種であり、神前に供える金銭に「玉串料」
   あるいは「幣帛料」と書くのはこのためである。

37 人形(ひとがた)

   和紙を10~15cmくらいの人の形に似せて細工切りしたものが主に使用されてお り、形代(かたしろ)・雛形・撫形(なでもの)など
   ともいう。大祓(おおはらえ) などで人を祓う際に、参拝者各自に渡し、身体をそれで拭ったのちに息を吹きかけ、川に流したりす
   る。また、生きた人間の代わりに罪穢(つみけがれ)を背負わせて災いを払うことを祈る。 地鎮祭などでも鎮物(しずめもの)のひと
   つとしても使用されている。

38 御神酒(おみき)

   神前にお供えしたお酒のことで、一般的には日本酒が供えられることが多いが、五穀豊穣を祈ることから特に定めはない。基
   本的にはどんなお酒でもよい。

39 軾(ひざつき)

   神職や参拝者が座るための正方形の茣蓙のことである。

40 鈴(すず)

    神社には、拝殿の中央、ちょうど賽銭箱の真上あたり、つまり社頭に、銅や真鍮製の大きな鈴が吊られており、この鈴に
    麻縄や紅白、五色の布などを結んで垂らし、参拝者はこれを振り動かして鈴を鳴らし、お参りをする。この鈴は、神様に
    参拝に来たことを伝えるという意味がある。

41 直会(ちょっかい)

   祭りの終了後に、神前に供えた御饌御酒(みけみき)を参列者の方々で戴くことをいう。この良寛様との共食により、良寛様
   と我々とが一体となることに直会の意義がある。

42 厄払い

    厄年の年齢は、人の一生の中でも、体力的、社会的にそれぞれ転機を迎へる時でもあり、災厄が起こりやすい時期として
    忌み慎まれている。厄年に当たっては、神様の御加護により災厄から身を護るため、神社に参詣をして、災厄を祓う厄祓
    い(やくばらい)の儀(厄除けという)がおこなわれる。
    厄年の年齢は「数え年」で数え、男性が二十五歳・四十二歳・六十一歳、女性が十九歳・三十三歳・三十七歳などを言い、
    この年齢の前後を前厄・後厄としている。この中でも男性・四十二歳と女性・三十三歳を大厄として取り扱われている。
    厄払いは、七五三や成人式、年祝ひなどとともに、人生における通過儀礼として、大切に考えられている。

43 地鎮祭(じちんさい)

  地鎮祭とは、建物の新築や土木工事の起工の際などに、その土地の神様を祀り、工事の無事進行及び完了と土地・建造物が
  末長く安全堅固であることを祈願するために行われる行事のことである。
  地鎮祭は地域により仕方が異なる場合もあるが、特徴的なこととして一般的に三つの行事が行われる。
  一つ目は、祓(はらい)の行事であり、四方祓(しほうはらい)の儀と称して、祭場四方の敷地を大麻で祓ったり、半紙と麻を切っ
  て作った切麻(きりぬさ)などを撒  き、祓い清める。
  二つ目は、起工の行事であり、刈初(かりぞめ)の儀・穿初(うがちぞめ)の儀と  称して、施主・施工者が忌鎌(いみかま)・忌
  鍬(いみくわ)・忌鋤(いみすき)などにより、草を刈り、地を穿つ(掘る)所作を行い、神様に工事の開始を奉告する。
  三つ目は、供物の行事であり、鎮物(しずめもの)埋納の儀と称して、神霊を和め鎮めるために鎮物の品を捧げて、工事の無
  事安全を祈念する。

44 祝詞 (のりと)

  祝詞 は、祭典のときに神に奏上する言葉であり、昔から伝わる祝詞だけでなく、良寛様のおつくりになられた詩歌も祝詞とする。

(1)良寛神社拝詞(はいし)
  掛(か)けまくも畏(かしこ)き良寛様の大前(おおまえ)を拝(おろが)み奉りて恐(かしこ)み恐みも白(もう)さく
  大神(おおかみ)の広き厚き御恵みを辱(かたじけな)み奉り高き尊き神教(みおしえ)の随(まにま)に天皇(すめらみこと)を仰ぎ奉り
  直(なお)き正しき真心以ちて誠の道 に違(まご)う事なく負(おい)持つ業(わざ)に励(はげ)ましめ給い 身健(みすこやか) に世の為
 人の為につくさしめ給えと恐み恐みも白す

(2)大祓詞(おおはらえし)
  略

(3)歳旦祭祝詞
  略

(4)月の兎祭祝詞
   掛(か)けまくも畏(かしこ)き良寛様の大前(おほまへ)に 宮司(みやづかさ) ○○ の○○ 恐(かしこ)み恐(かしこ)み良寛様の
  長歌をも白(まを)さく

  いそのかみ  ふりにしみ代に  ありといふ  猿と兎と  狐とが
  友を結びて  あしたには  野山に遊び  夕べには  林に帰り
  かくしつつ  年のへぬれば   ひさかたの  天の帝の  聞きまして  
  それがまことを   知らむとて  翁となりて  そがもとに よろぼひ行きて
  申すらく  いましたぐひを 異(こと)にして  同じ心に  遊ぶてふ
  まこと聞きしが  ごとならば  翁が飢を  救へと  杖を投げて  
  いこひしに やすきこととて  ややありて  猿は後ろの  林より
  木の実拾ひて  来りたり  狐は前の   川原より  魚をくわへて
  与えたり  兎はあたりに  飛びとべど  何もものせで
  ありければ  兎はこころ  異なりと  ののしりければ
  はかなしや  兎計りて  申すらく  猿は柴を
  刈りて來よ  狐はこれを  焚きてた食べ  いふが如くに
  なしければ  烟の中に  身を投げて  知らぬ翁に
  与へけり  翁はこれを  見るよりも  心もしぬに
  久がたの  天をあふぎて  うち泣きて  土にたふりて
  ややありて  胸うちたたき  申すらく  今しみたりの
  友だちは  いづれ劣ると  なけれども  兎はことに
  やさしとて  骸(から)を抱へて  ひさかたの  月の宮にぞ
  はふりける  今の世までも  語りつぎ  月の兎と
  いふことは  これが元にて  ありけりと  聞くわれさへも
  白たへの  衣の袖は  とほりて濡れぬ


(5)月次祭(つきなめさい)祝詞
  略

(6)和歌祝詞
  掛(か)けまくも畏(かしこ)き良寛様の大前(おほまへ)に 宮司(みやづかさ) ○○ の○○ 恐(かしこ)み恐(かしこ)み
  和歌をも白(まを)さく

 ○春の野に若菜摘みつつ雉子(きじ)の声聞けば昔の思ほゆらくに
 ○むらぎもの心楽しも春の日に鳥のむらがり遊ぶを見れば
 ○この宮の森の木下(こした)に子供らと遊ぶ春日は暮れずともよし
 ○この里の桃の盛りに来て見れば流れにうつる花のくれなゐ
 ○たらちねの母が形見と朝夕に佐渡の島べをうち見つるかも
 ○あしびきの山田の田居に鳴く蛙(かはづ)声のはるけきこの夕べかも
 ○あしひきの岩間を伝ふ苔水のかすかに我はすみ渡るかも
 ○紅(くれなゐ)の七の宝をもろ手にておし戴きぬ人のたまもの
 ○月よみの光を待ちて帰りませ君が家路は遠からなくに
 ○来てみればわが故郷は荒れにけり庭も籬(まがき)も落葉のみして
 ○この宮の宮のみ坂に出(い)で立てばみ雪降りけり巌樫(いつかし)が上に
 ○何となく心さやぎて寝(い)ねられず明日(あした)は春の初めと思(も)へば
 ○つきてみよ一二三四五六七八九の十(とを) 十とをさめてまた始まるを
 ○形見とて何か残さむ春は花 山ほとどきす秋はもみぢ葉
 ○淡雪の中にたちたる三千大千世界(みちおほち)またその中に沫雪ぞ降る

(7)漢詩祝詞
  掛(か)けまくも畏(かしこ)き良寛様の大前(おほまへ)に 宮司(みやづかさ) ○○ の○○ 
  恐(かしこ)み恐(かしこ)み 漢詩をも白(まを)さく

 「落髪僧伽」の漢詩 (詩碑参照)

(8)神童歌(かみわらべうた)
  掛(か)けまくも畏(かしこ)き良寛様の大前(おほまへ)に 宮司(みやづかさ) ○○ の○○ 
  恐(かしこ)み恐(かしこ)み 神童歌をも白(まを)さく
   略

(9)その他祝詞

 ①交通安全車清祓(きよはらへ)
  掛(か)けまくも畏(かしこ)き良寛神社(じんじゃ)の大前(おほまえ)に宮司(みやづかさ)  ○○ の○○ 
  恐(かし)こみ恐(かし)こみ交通安全車清祓をも白(まを)さく
   略

 ②祈念祝詞
  掛(か)けまくも畏(かしこ)き良寛神社(じんじゃ)の大前(おほまえ)に宮司(みやづかさ)  ○○ の○○ 
  恐(かし)こみ恐(かし)こみを祈念祝詞も白(まを)さく
   略


45 御神籤

  (1)形式
  ○1番から50番とする。
第一番

 大吉

○正直に正しく行動すれば、すべからくうまくいく。
良寛様の和歌

この里に手鞠つきつつ子供らと遊ぶ春日は
暮れずともよし

※和歌を一度は唱えてみるべし
・願いごと  思い通りにかなう。油断すべからず。
・学問   勉学すれば成果が出る。
・探し物  そのうち出てくる。
・恋愛   積極的に取り組むべし。成就する。
・金運   積極的に買ってよし。
・病気   良寛様を拝めば治る。健康は続く。
・縁談   良縁近し。焦るべからず。
・出産   健やかに生まれる。
・待ち人  ゆったりとした気持ちで待つべし。
・転居  急がない方がよい。
・旅行  行く先によいことがある。


第二番

中吉

○物事をよく見極めて行動していけば、良くなる。

良寛様の和歌

あしひきの山田の田居に鳴くかはづ声の
はるけきこのゆふべかも


・願いごと  目上の人の協力を得てかなう。
・学問    怠ればあやうし。
・探し物   早く探せば、出てくる。
・恋愛    積極的に行動すれはよし。
・金運    じっくりとかまえるべし。
・病気    ゆっくりと休めば、治る。
・縁談    良縁近し。あせらず。
・出産    難なし。安心すべし。
・待ち人   しばらく来ない。焦らず待つべし。
・転居    動いても問題なし。
・旅行    楽しめる。買ってよし。



 第三番



○普通にかまえておれば、何事もなく過ぎて行く。
良寛様の和歌

霞立つながき春日をこの宿に梅の花見て
暮らしつるかも

・願いごと  友達を大切にすれば、かなう。
・学問    努力あるのみ。
・探し物   何とか出てくる。
・恋愛    行動は控えめにすべし。
・金運    勝負はしばらく控えるがよろし。
・病気    やや長引くけれど、治る。
・縁談    ゆっくり待てば良縁に恵まれる。
・出産    安産なり。
・待ち人   忘れた頃にやって来る。
・転居    動いてもよし。
・旅行    車での旅行は十分注意せよ。


第四番

 小吉

○慎重にかまえて行動は控えめにすべし。

良寛様の俳句


盗人に
取りのこされし窓の月
・願いごと  大きな願いはつつしむべし。
・学問     じっくりと勉学すべし。
・探し物    なかなか出てこない。
・恋愛     今は積極的に行動しない方がよい。
・金運     節約に取り組むべし。
・病気     良寛様を拝めばよくなる。
・縁談     焦るべからず。じっくりと待て。
・出産     保養に努めるべし。
・待ち人    来ない可能性が大きい。
・転居     急がない方がよい。
・旅行     近くの旅行がよい。


第五番



○良くないことがあっても、慌てずに行動すべし。
良寛様の和歌

道のべに菫つみつつ鉢の子を忘れてぞ
来しあはれ鉢の子
・願いごと  大きな願いはつつしむべし。
・学問     もう一度復習をしっかりと。。
・探し物    なかなか見つからない。
・恋愛     なかなか難しい。行動はつつしむべし。
・金運     買ったりしないこと。
・病気     養生をしっかりと行うべし。
・縁談     ここはゆっくりと待つべし。
・出産     回りの協力が大切である。
・待ち人    なかなか来ない。
・転居     急いで動かないこと。
・旅行     しばらく部屋で過ごした方がよい。



  ○運勢の概要は、「大吉・中吉・吉・小吉・凶」とする。
  ○比率は、「大吉30%・中吉30%・吉28%・小吉10%・凶2%」 とする。
  ○良寛様の漢詩や和歌、俳句を添える

(2)運勢

○大吉
  思い通りに物事が進む。しかし、油断は禁物である。
○中吉
  これから大吉に向かう途中であり、物事をよく見定めて、行動すべし。
○吉
  可もなく不可もなし。普通の日である。
○末吉
  よく気をつけて過ごすべし。さすれば何事もなく普通の日となる。
○凶
  基本的によろしくないので、行動を慎み、目立たないように心がける。

(3)引いた後の風習

  引いた後の神籤を、境内の木の枝などに結んだりしてもよい。特に凶をひいた場合は、結ぶことによって回避
  できることもある。

46  良寛神社鳥瞰図
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