バーチャル小劇場

奥   の   細   道

はじめに
1 草の戸も住替る代ぞひなの家
2 行春や鳥啼魚の目は泪
3 あらたうと青葉若葉の日の光
4 暫時は滝に籠るや夏の初
5 夏山に足駄を拝む首途哉
6 木啄も庵はやぶらず夏木立
7 野を横に馬牽きむけよほとゝぎす
8 田一枚植て立去る柳かな
9 風流の初やおくの田植うた
10 世の人の見付ぬ花や軒の栗
11 早苗とる手もとや昔しのぶ摺
12 笈も太刀も五月にかざれ帋幟
13 笠島はいづこ五月のぬかり道
14 桜より松は二木を三月越し
15 あやめ草足に結ん草鞋の緒
16 夏草や兵どもが夢の跡
17 五月雨の降のこしてや光堂
18 蚤虱馬の尿する枕もと
19
20
21
涼しさを我宿にしてねまる也
這出よかひやが下のひきの声
まゆはきを俤にして紅粉の花
22 閑さや岩にしみ入蝉の声
23 五月雨をあつめて早し最上川
24
25
涼しさやほの三か月の羽黒山
有難や雪をかほらす南谷
26 雪の峰幾つ崩て月の山
27 語られぬ湯殿にぬらす袂かな
28 暑き日を海にいれたり最上川
29
30
象潟や雨に西施がねぶの花
汐越や鶴はぎぬれて海涼し
31 あつみ山や吹浦かけて夕すゞみ
32 荒海や佐渡によこたふ天河
33 文月や六日も常の夜には似ず
34 一家に遊女もねたり萩と月
35 わせの香や分入右は有磯海
36 塚も動け我泣声は秋の風
37 秋涼し手毎にむけや瓜茄子
38 あかあかと日は難面もあきの風
39 しほらしき名や小松吹萩すゝき
40 むざんやな甲の下のきりぎりす
41 石山の石より白し秋の風
42 山中や菊はたおらぬ湯の匂
43 今日よりや書付消さん笠の露
44 庭掃て出ばや寺に散柳
45 物書て扇引さく余波哉
46 月清し遊行のもてる砂の上
47 名月や北国日和定なき
48
49
寂しさや須磨にかちたる浜の秋
波の間や小貝にまじる萩の塵
50 蛤のふたみにわかれ行秋ぞ

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